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  <title type="text">研究紹介</title>
  <subtitle type="html">論文が査読誌への公刊が決まるごとに、日本語で紹介文を書きます。　

学部教育を行う部局に配置換となったので、再開しました（2025年4月1日）</subtitle>
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  <updated>2007-07-04T11:36:22+09:00</updated>
  <author><name>nmatsush</name></author>
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    <published>2026-04-16T12:48:51+09:00</published> 
    <updated>2026-04-16T12:48:51+09:00</updated> 
    <category term="研究" label="研究" />
    <title>カーシェアが広がると、企業の「囲い込み」は減るのか</title>
    <content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="utf-8"> 
      <![CDATA[Transportation Research Part Eに受理公刊が決まった論文Lease or sale: When a durable goods monopolist can choose supply chain opennessについて、概観を説明します。<br />
<br />
この論文は、車やスマホのような耐久財の市場で、「買ってもらう」のと「必要なときだけ使ってもらう」のとで、企業どうしの取引関係がどう変わるのかを考えた研究です。たとえば、TimesやZipcarのようなカーシェアは、スマホで予約や決済ができるので、昔よりリースやシェア利用が広がりやすくなっています。その一方で、部品の調達では、日産のように取引先を広げる企業もあれば、トヨタのように強い結びつきを保つ企業もあります。TeslaとPanasonic、AppleとTSMCの関係も、その例となるでしょう。<br />
そこで論文では、下流企業が「販売」と「リース」のどちらかを選び、さらに今の供給業者だけと組み続けるか、それとも将来もっと効率のよい新しい供給業者とも取引できるようにするかを比べています。分析の結果、販売では「あとで安くなるなら今は買わないでおこう」と消費者が考えるため、企業は将来の競争を嫌って排他的な取引を選ぶことがあります。ですが、リースではこの問題が弱くなるため、開放的な取引のほうが選ばれます。さらに販売方式そのものを企業に選ばせると、最終的には常に開放的な供給網が実現します。つまり、ICTの発達でリースやシェアが広がるほど、企業の囲い込みは起こりにくくなる、とこの論文は示しています。]]> 
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            <name>nmatsush</name>
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    <published>2025-11-17T10:37:40+09:00</published> 
    <updated>2025-11-17T10:37:40+09:00</updated> 
    <category term="研究" label="研究" />
    <title>個人情報管理が企業利潤や社会厚生に与える影響</title>
    <content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="utf-8"> 
      <![CDATA[先日、経営学分野で高く評価されている<a href="https://pubsonline.informs.org/journal/mnsc" title="" target="_blank">Management Science</a>に受理された論文<a href="http://dx.doi.org/10.2139/ssrn.4381885 " title="" target="_blank">The effects of personal data management on competition and welfare</a>について紹介します。<br />
<br />
追記（４月２日）公刊版が公開されました。<a href="https://doi.org/10.1287/mnsc.2024.08024" class="x1fey0fg xmper1u x1edh9d7"><span style="white-space: pre-wrap;">https://doi.org/10.1287/mnsc.2024.08024</span></a><br />
<br />
この論文では、スマートウォッチのような情報収集に役立つ製品の市場（市場Bとします）で入手した個人情報を活用すると、市場Bで製品を購入してくれた消費者に対して医療や保険といった個別化された商品を個別の条件（個別価格）で提供できる状況を設定しています。後者の市場を、ここでは市場Aとします。この市場で競争する企業が２社存在して、最初に市場Bで顧客を獲得する競争をします。獲得した顧客情報を活用して、市場Aでは市場Bで製品を購入してくれた消費者に対しては個別価格で製品を供給し、そのほかの消費者には均一価格で製品を供給します。<br />
<br />
この基本設定に、消費者は個人情報を消去して個別価格を回避できることを導入しました。これにより、個人情報を消去した消費者は各企業から受け取る均一価格の中からより良い価格を選択することとなります。<br />
<br />
市場Aで個人情報を消去するのは消去しない場合に高い個別価格に直面することを予想する消費者で、このような消費者は市場Bで購入した企業に対する評価が高い消費者になります。このような情報を消去する消費者の特性を踏まえると、各企業は個人情報を消去した消費者が高い評価をしていることを考慮して、市場Aにおいて均一価格を高く設定することとなります。これが、個人情報を消去していない消費者に対する個別価格も上昇させることとなります。結果として、市場Aでは、個人情報を消去した消費者の一部だけが個人情報管理から便益を得て、他の消費者は価格情報によって損失を被ります。<br />
<br />
消費者が個人情報を消去できると個別価格が利用できる消費者の範囲が狭くなるので、市場Bで価格を下げて製品を可能な限り販売する誘因が下がりそうですが、本論文で設定した状況だと、この直観が成立しないことを明らかにしています。これは、市場Bで価格を引き下げる誘因が高まって競争が促進されることを意味します。<br />
<br />
これら２市場の効果を均等に評価すると、個人情報管理ができることで消費者余剰も企業利潤を損なわれます。<br />
<br />
これを更に発展させて、個人情報を提供することを忌避する傾向が極めて強いために、個人情報を必ず消去する消費者が一定割合存在することを仮定して分析しました。このような消費者の割合が低い状況から少し割合が増えると、市場Bにおける競争が更に促進され、一定割合を超えると競争緩和の傾向に転じることを示しました。この非単調な傾向は、消費者によるデータ提供に対する見返りを適度に設定して、必ず個人情報を消去する消費者の割合を調整することが必要になることを示唆しています。<br />
<br />
これら以外にも各種拡張を行っています。]]> 
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    <published>2025-09-19T09:37:53+09:00</published> 
    <updated>2025-09-19T09:37:53+09:00</updated> 
    <category term="研究" label="研究" />
    <title>競合するプラットフォーム企業による消費者向け個別価格の経済厚生上の含意ーネットワーク効果の役割</title>
    <content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="utf-8"> 
      <![CDATA[2024年度に大阪大学大学院博士後期課程を修了したQiuyu LuさんとTilburg大のShiva Shakharさんと<a href="https://ideas.repec.org/p/osp/wpaper/25e003.html" title="" target="_blank">共同で執筆した論文</a>(Welfare implications of personalized pricing in competitive platform markets: The role of network effects)が<a href="https://earie.org/" title="" target="_blank">欧州産業経済学会(EARIE)</a>の雑誌である<em><a href="https://www.sciencedirect.com/journal/international-journal-of-industrial-organization" title="" target="_blank">International Journal of Industrial Organization</a></em>に受理されたので、この内容を紹介します。<br />
<br />
近年、情報通信技術が劇的に進歩したことで、消費者の情報を高い確度で把握できるようになっています。この情報を活用して、消費者個別の取引条件である個別価格を提示することも技術上は可能になっています。例えば、運転手と移動手段を求める消費者をつなぐUberは、利用者の位置情報などを利用して個別の料金を設定できます。この技術の進歩を踏まえて、個別価格が競争に与える影響の研究が増えています。<br />
<br />
ここで紹介する論文では、売り手と買い手を仲介する企業であるプラットフォーム企業（前述のUberやUberEatsなど）による消費者向け個別価格が経済厚生に与える影響を、既存研究で用いられている分析枠組みを使って考察しています。<br />
<br />
この考察では以下の仮定をおいてます。売り手の収入はプラットフォームに参加している消費者数に比例して増えます。この消費者数に応じて収入が増える効果は、市場間ネットワーク効果(cross-market network effect)と呼ばれます。この収入にプラットフォームが決定した料率を乗じた分だけ各売り手はプラットフォームに利用料として支払います。買い手の便益はプラットフォームを利用することからの便益に加えて各売り手との取引から得られる便益も得られます。後者の便益は売り手の数に比例して増えます。この便益も市場間ネットワーク効果と呼ばれます。各プラットフォームは消費者に対してプラットフォームに参加するための料金を課します。この料金体系として、両プラットフォームが均一料金を設定する場合と、両プラットフォームが個別価格を設定する場合を分析し、これら２つの場合を比較することで、個別価格の効果を分析します。<br />
<br />
個別価格の特性として、個別価格を受け取った消費者にだけ認識されることを仮定しています。この仮定が結果に直接影響することを示しました。<br />
<br />
個別価格に秘匿性がある場合、プラットフォームが設定する消費者向け価格を売り手に信頼できる形で発信できません。この特性によって、プラットフォームは個別価格を負の価格にしてまで消費者を獲得する誘因がなくなり、個別価格による価格競争で実現する価格の下限はゼロになります。<br />
<br />
これに対して、観察可能な均一価格の場合、この価格を低く設定すれば売り手に消費者を獲得する意思が強いことを信頼させられます。よって、低い均一価格を設定して、売り手の数を増やしやすくなります。この均一価格の特性によって、プラットフォームは均一価格を低く設定する傾向が強くなります。この傾向は売り手の市場間ネットワーク効果が強いときほど強く働き、この効果が強い場合は、個別価格を設定しているときの平均個別価格よりも低くなることがあります。よって、売り手の市場間ネットワーク効果が強い場合、観察可能な均一価格は個別価格よりも競争促進効果が強くなります。このことから、売り手の市場間ネットワーク効果が強い場合、個別価格の方がプラットフォーム企業の利潤は大きくなりやすく、消費者厚生は低くなりやすいです。<br />
<br />
ここで示した結果が成立する競争環境を確認するために、いくつかの拡張も行っています。]]> 
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    <published>2025-04-01T13:18:05+09:00</published> 
    <updated>2025-04-01T13:18:05+09:00</updated> 
    <category term="研究" label="研究" />
    <title>EU一般データ保護規則 (GDPR) の良い側面: 厚生改善に資する個人情報管理</title>
    <content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="utf-8"> 
      <![CDATA[Chongwoo ChoeさんとShiva Shakharさんと<a href="https://doi.org/10.1287/mnsc.2024.06653" title="" target="_blank">共同で執筆した論文</a>について紹介します。この文章は、<a href="https://www.iser.osaka-u.ac.jp/research/summary/summary20241125.html" title="" target="_blank">このHP</a>からの転記です。<br />
<br />
欧州連合(EU)や米国の加州で施行されている個人データ保護の法律によって、個人データを取扱う事業者が個人データを利用する際に、各消費者から同意を得ることが必要となっています。各消費者の判断で個人データが扱えるようになること自体は望ましいと考えられますが、個人データを利活用して収益を得ている事業者にとってはデータ利用に制限がかかるため、価格付けの方針を変更する可能性がありますし、この方針変更は消費者にも影響を与えます。このことを踏まえて、本論文では、罰則規定が厳しい個人情報保護の規制が課されることで生じる市場環境の変化を分析するために、極めて簡単な独占事業者の問題を設定しました。 <br />
<br />
この設定を分析して規制が存在しない場合と存在する場合を比較した結果、消費者が獲得できるデータ提供から得られる便益(x)と1単位の消費者データから得られる利益(&alpha;)の合計が小さいと規制が企業利潤&Pi;や消費者余剰CSを改善する傾向にあり（&Delta;&Pi;&gt;0,&Delta;CS&gt;0）、xと&alpha;の合計が中程度だと企業利潤は改善するものの消費者余剰は悪化して（&Delta;&Pi;&gt;0,&Delta;CS&lt;0）、xと&alpha;の合計が大きいと企業利潤と消費者余剰は悪化します（&Delta;&Pi;&lt;0,&Delta;CS&lt;0）。 <br />
<br />
<a target="_blank" href="//nmatsush.blog.shinobi.jp/File/20241125.png" title=""><img src="//nmatsush.blog.shinobi.jp/Img/1743481075/" alt="" /></a> <br />
<br />
規制がある場合、収益の源泉であるデータを獲得しにくくなるため、低価格により需要を増やしてもデータを獲得しにくいので価格を高くします。また、データ提供に対する不快感が大きい消費者はデータ提供しないで購入できるので、このような消費者の需要を新たに獲得できます。後者の効果が大きい場合（データ提供から得られる便益(x)が小さい場合）や消費者データから得られる利益(&alpha;)が小さい場合には、規制が企業利潤や消費者余剰を改善することになります。]]> 
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    <published>2017-01-04T16:26:30+09:00</published> 
    <updated>2017-01-04T16:26:30+09:00</updated> 
    <category term="研究" label="研究" />
    <title>連続時間の設定における製品差別化と参入時点選択の問題</title>
    <content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="utf-8"> 
      <![CDATA[<p>少し前に公刊された製品差別化の理論分析について紹介します。<br />
<br />
Takeshi Ebina, Noriaki Matsushima, and Daisuke Shimizu. 2015. <a href="http://dx.doi.org/10.1016/j.ejor.2015.06.049" title="" target="_blank">Product differentiation and entry timing in a continuous time spatial competition model</a>, <em>European Journal of Operational Research</em> 247(3), 904-913.&nbsp;</p><br />
<p>Hotellingによる線分都市を用いた製品差別化モデルを用いて、市場規模が連続時間で次第に拡大する状況における先発企業と後発企業の製品特性選択と後発企業の参入時点選択について分析しました。これまで分析されてきた線分都市で価格競争を行う理論枠組みでは、生産が一回だけの状況を考えており、企業が価格競争の緩和を狙って製品を最大限差別化することが広く知られています。これに対して、本論文では、連続時間の下、各時点で財の供給が起こる設定に変更しています。線分都市の中心に立地することで、後発企業が参入した後に生じる価格競争を厳しくして複占時における市場の収益性を下げて後発企業の参入を遅らせる誘因があることを示しました。また、Hotellingによる製品差別化モデルでは、消費者が被る移動費用の大きさを表す外生パラメータを製品差別化の程度として捉えますが、このパラメータの値が小さい状況で先発企業の利潤が大きくなりやすいことも示しています。連続時間のモデルに拡張することで、従来の製品差別化モデルにおける結果とは模様の異なる結果を導出したという意味で、一定程度の面白さを有した論文といえると思います。</p>]]> 
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    <published>2016-12-30T16:52:21+09:00</published> 
    <updated>2016-12-30T16:52:21+09:00</updated> 
    <category term="研究" label="研究" />
    <title>消費者ごとの価格差別を実行すべきか否か</title>
    <content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="utf-8"> 
      <![CDATA[昨年、経営戦略の経済分析で定評のある学術誌 <em>Journal of Economics &amp; Management Strategy</em> に公刊された論文を紹介します。<br />
<br />
Toshihiro Matsumra and Noriaki Matsushima. 2015. <a href="http://dx.doi.org/10.1111/jems.12109" title="" target="_blank">Should Firms Employ Personalized Pricing?</a>&nbsp;<em>Journal of Economics &amp; Management Strategy</em> 24(4), 887-903.&nbsp;<br />
<br />
製品差別化と価格差別（価格戦略）の関係を考慮して、技術投資の誘因について分析しました。英国のTescoをはじめとする欧州における幾つかの大型小売店では、個別消費者ごとの価格差別戦略を採用していて、この実例が研究の動機づけになっています。価格差別戦略を採用するか否か判断する際、営業効率性改善努力（ある種の技術投資）の問題が影響することを明らかにしました。品質や費用の面で優位性を持っている企業が価格差別戦略を採用する傾向にあり、それらの面で劣る企業は競争を緩和するために価格差別戦略を回避する傾向にあることを明らかにしました。これは、英国においてTescoと競合する小売店であるAsdaが価格差別戦略を放棄したことの説明理論として価値がある成果だと思います。]]> 
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    <link rel="alternate" type="text/html" href="https://nmatsush.blog.shinobi.jp/%E7%A0%94%E7%A9%B6/%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E5%AF%A1%E5%8D%A0%E5%B8%82%E5%A0%B4%E3%81%AB%E3%81%8A%E3%81%91%E3%82%8B%E6%B8%AF%E6%B9%BE%E6%96%BD%E8%A8%AD%E3%81%AE%E6%B0%91%E5%96%B6%E5%8C%96%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6" />
    <published>2016-12-29T20:29:52+09:00</published> 
    <updated>2016-12-29T20:29:52+09:00</updated> 
    <category term="研究" label="研究" />
    <title>国際寡占市場における港湾施設の民営化について</title>
    <content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="utf-8"> 
      <![CDATA[<div>長い間更新していなかったのですが、改めて執筆しなくても情報更新する材料が手元にあることに気が付いたので、赴くままに更新します。<br />
<br />
数年前に、Transportation Research Part B: Methodologicalという交通分野で定評のある学術誌に公刊が決まった論文を紹介します。<br />
<br />
</div><div>"<a href="http://dx.doi.org/10.1016/j.trb.2014.04.010" title="" target="_blank">Port privatization in an international oligopoly</a>" Noriaki Matsushima and Kazuhiro Takauch, <em>Transportation Research Part B: Methodological</em>. Vol. 67, pp. 382-397.<br />
<br />
<a href="http://dx.doi.org/10.1111/j.1468-5876.2012.00584.x" title="" target="_blank">2012年にJapanese Economic Reviewに掲載された論文</a>における航空輸送の設定を海運輸送に応用し、港湾民営化と港湾業務改善投資の関係について分析しました。市場に二国存在し、各国に立地する企業が自国と他国に財を供給する状況を考えました。各企業が輸出する際、自国と他国の港湾施設を利用する必要があり、その際に港湾利用料を支払います。重工業製品では海運が輸送の主力であり、港湾利用は重要な要因といえます。この設定の下、各国間の輸送環境が改善（輸送費用が低下）することで、港湾の民営化が起こりやすくなることを明らかにしました。また市場規模が小さい国ほど民営化が起こりやすく、民営化された港湾と公営の港湾が共存する市場環境では、民営化された港湾の方が業務改善努力の誘因が強いことも明らかにしました。これらの結果は、関連する実証研究の結果や近年起こっている港湾民営化の流れと整合性があると思います。</div>]]> 
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    <published>2016-12-29T20:23:07+09:00</published> 
    <updated>2016-12-29T20:23:07+09:00</updated> 
    <category term="研究" label="研究" />
    <title>サプライヤーの取引範囲決定要因について</title>
    <content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="utf-8"> 
      <![CDATA[<span style="color: #303030; font-family: Verdana, sans-serif, 'ＭＳ Ｐゴシック', Osaka; font-size: 11.2px;">長い間更新していなかったのですが、改めて執筆しなくても情報更新する材料が手元にあることに気が付いたので、赴くままに更新します。<br />
<br />
数年前に、</span><span color="#303030" face="Verdana, sans-serif, ＭＳ Ｐゴシック, Osaka" style="color: #303030; font-family: Verdana, sans-serif, 'ＭＳ Ｐゴシック', Osaka;"><span style="font-size: 11.2px;"><em>Journal of Economic Behavior and Organization</em>という組織の経済学や行動経済学に関連する研究を中心に掲載する学術誌に公刊が決まった論文を紹介します。</span></span><br style="color: #303030; font-family: Verdana, sans-serif, 'ＭＳ Ｐゴシック', Osaka; font-size: 11.2px;" /><br style="color: #303030; font-family: Verdana, sans-serif, 'ＭＳ Ｐゴシック', Osaka; font-size: 11.2px;" /><span color="#303030" face="Verdana, sans-serif, ＭＳ Ｐゴシック, Osaka" style="color: #303030; font-family: Verdana, sans-serif, 'ＭＳ Ｐゴシック', Osaka;"><span style="font-size: 11.2px;">"<a href="http://dx.doi.org/10.1016/j.jebo.2014.07.014" title="" target="_blank">What factors determine the number of trading partners?</a>" Noriaki Matsushima and Ryusuke Shinohara,&nbsp;</span><em style="font-size: 11.2px;">Journal of Economic Behavior and Organization.</em><span style="font-size: 11.2px;">&nbsp;Vol.&nbsp;106, pp. 428-441.</span><br />
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<span style="font-size: 11.2px;">複数の川下企業と取引可能な川上企業が存在する状況を考え、川上企業による取引範囲決定要因を分析しました。また、この基本設定を拡張して、川上企業による技術投資の誘因と取引範囲との関係を分析しました。その結果、川上企業の平均可変費用が逓減する状況では、狭い取引範囲を設定する方が川上企業にとって望ましい経済環境があることを明らかにしました。また、技術投資の水準についても、狭い取引範囲を設定しているときの方が高くなる可能性があることも明らかにしました。これらの結果は、経営学分野でしばしば指摘されていた、日本のサプライヤーシステムにおいて狭い取引範囲が形成されてきたことの説明理論として価値がある成果だと思います。</span></span>]]> 
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            <name>nmatsush</name>
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    <id>nmatsush.blog.shinobi.jp://entry/12</id>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="https://nmatsush.blog.shinobi.jp/%E7%A0%94%E7%A9%B6/%E8%B2%BB%E7%94%A8%E6%A0%BC%E5%B7%AE%E3%82%92%E8%80%83%E6%85%AE%E3%81%97%E3%81%9F%E4%BC%81%E6%A5%AD%E9%9B%86%E7%A9%8D%E5%95%8F%E9%A1%8C%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6" />
    <published>2010-12-20T13:06:23+09:00</published> 
    <updated>2010-12-20T13:06:23+09:00</updated> 
    <category term="研究" label="研究" />
    <title>費用格差を考慮した企業集積問題について</title>
    <content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="utf-8"> 
      <![CDATA[しばらく前に、Games and Economic Behavior というゲーム理論関係の雑誌に公刊が決まった論文を紹介します。<br />
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&quot;Collusion, agglomeration, and heterogeneity of firms&quot; Toshihiro Matsumura and Noriaki Matsushima, <em>Games and Economic Behavior</em>. <br />
<br />
この論文では、Hotelling modelにおける企業集積を議論しています。Hotelling (1929)による古典的な論文で、企業が集積する状況を描写していますが、この設定に企業間の価格競争を導入するとともに、幾つかの仮定を導入して全く異なる結果（企業は可能な限り製品差別化をする）を出した論文としてd'Aspremont et al. (1979)があります。この結果には尤もらしい側面もあるのですが（同じものを作ると、差別化できるものが価格だけになるため、熾烈な競争が起こる。これを回避するために差別化する）、都市という側面でHotelling modelを捉えると、都市集積が起こらない事を示したことになるため、結果に対して違和感を覚える研究者がいたと推測されます。<br />
<br />
このd'Aspremont et al. (1979)の結果を『改善』するために幾つかの設定が提示されました。その中で有名な論文として、Jehiel (1992)とFriedman and Thisse (1993)があります。設定は若干異なるのですが、基本の特性は似ています。d'Aspremont et al. (1979)では、企業は製品特性（立地）を選択した後に、価格競争を行うという2段階の手続きを踏む状況を考えていました。この設定を若干変更しています。2段階目に価格競争を行うのではなく、価格設定で結託をする状況を考えています。結託時の利益ですが、この利益は、仮に結託をしなかった時に得られる利益の割合などに依存して決まる状況を考えています（この利益分配ルールが2つの論文で異なっています）。この設定では、競争した時に生じる利益の「割合」が結託利益に影響するため、結託が無かった時の「相対」利益が重要になります。言い換えると、相手よりも相対的に利益が大きい事が、結託時の利益拡大につながるわけです。相手よりも利益が大きい状況を作ることは、相手よりも大きい市場シェアを獲得する事と大凡対応します。これは、Hotelling の価格競争なしの設定と似た状況になっていて、結果として中央での集積という結果が得られるわけです。ここまでの議論で注意すべき事が１つあり、それは暗黙のうちに費用格差が存在しない事を想定していたことです。<br />
<br />
今回の論文では、この中央集積は企業に僅かでも費用格差があれば成立しない事を示しています。これが成立する理由は、上記の設定で中央集積した時に起こることが、費用格差がある時と無い時で大きく異なるからです。費用格差が無い場合、競争した場合に両方とも同じ利益になるため利益は半分ずつになります。しかし、費用格差が僅かでもあれば、競争した場合、費用で優っている企業の利益は正（プラス）ですが、劣っている企業はゼロです。同じものを作っているので、安く作れる企業が消費者を総取りするからです。そうすると、利益の割合を計算した時、劣っている企業はゼロです。なので、集積している状況で結託をした場合、劣っている企業は何も取れません。それならば、競争した時の利益が正になるような立地（製品特性）を選択する事になります。この理屈によって、Jehiel (1992)とFriedman and Thisse (1993)によって示された中央集積の結果は、ある一点（費用が完全に対称の場合）でのみ成立するものであることが示されたことになります。]]> 
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            <name>nmatsush</name>
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    <link rel="alternate" type="text/html" href="https://nmatsush.blog.shinobi.jp/%E7%A0%94%E7%A9%B6/%E6%8A%80%E8%A1%93%E6%8A%95%E8%B3%87%E3%82%92%E8%80%83%E6%85%AE%E3%81%97%E3%81%9F%E5%AF%A1%E5%8D%A0%E5%B8%82%E5%A0%B4%E7%AB%B6%E4%BA%89%E3%81%A8%E4%BC%81%E6%A5%AD%E5%8F%82%E5%85%A5%E3%81%AE%E5%8A%B9%E6%9E%9C" />
    <published>2010-08-18T18:05:44+09:00</published> 
    <updated>2010-08-18T18:05:44+09:00</updated> 
    <category term="研究" label="研究" />
    <title>技術投資を考慮した寡占市場競争と企業参入の効果</title>
    <content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="utf-8"> 
      <![CDATA[少し前に以下の論文が産業組織分野では定評のある学術雑誌 (<em><span style="font-family: Times New Roman;">Journal of Industrial Economics</span></em>) に受理されました。<br />
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<span style="font-family: Times New Roman;">Market competition, R&amp;D and firm profits in asymmetric oligopoly</span><span style="font-family: Times New Roman;">, (co-authored with Junichiro Ishida and Toshishiro Matsumura). </span><br />
<br />
設定は非常に単純です。各企業が最初に（限界）費用削減投資をします。努力をすると、1単位当たり生産費用が下がる投資です。その投資の後に数量競争 (<span style="font-family: Times New Roman;">Cournot competition</span>) を行います。これだけです。<br />
<br />
上記の簡素な設定に、投資をする前の費用水準が異なっている状況を取りこんでいます。分析を簡素にするために、1社だけ事前の費用水準が低く、他は少し高い費用水準の状況を設定しています。この初期設定から、同じ費用削減技術を用いて費用削減をします。初期時点で費用が低い分だけ、同じ努力をしても、事前の費用格差がある分だけ優位性は維持できる状況を考えています。<br />
<br />
一見すると、大した結果が出てこないような設定ですが、この設定を用いて、企業数の変化を分析すると幾つかの興味深い結果が出てきます。1つは、初期時点での（少し初期費用の高い）企業数が多くなると、その企業数増加とともに、1社だけ存在していて費用上の優位性を持っている企業の投資努力が増加します。言い換えると、企業数で競争の程度を測ると、競争の程度が増すと投資を熱心に行う可能性があるという事です。そして、この初期時点での格差が大きい場合、ある程度の企業が存在する状況から、更に企業が増えると、優位性を持った企業の利潤が増加するという結果が出てきます。競争相手が増えることで、自社の利潤が増える可能性があるという事です。この結果は、似た結果を導出した幾つかの研究 <span style="font-family: Times New Roman;">(Chen and Riordan (2007, Econ. J.)やIshibashi and Matsushima (2009, Market. Sci.))</span> とは仕組が異なっています。上記2つの論文は、参入が競争を緩め、市場価格を上昇させることで利潤が増える事を示していますが、今回の論文では、参入によって市場価格が低下し続けます。しかし、それ以上に、投資促進による競争相手の締め出し効果が支配して、参入によって利潤が増える企業が出現します。<br />
<br />
非常に簡素な仕掛で通常の直観と異なる結果が出てきている点は、この論文の面白さの1つだと思います。この設定を他の設定に応用する事で、今まで説明できなかったような現象を説明できる可能性はありそうです。<br />]]> 
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            <name>nmatsush</name>
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