昨年、経営戦略の経済分析で定評のある学術誌 Journal of Economics & Management Strategy に公刊された論文を紹介します。
Toshihiro Matsumra and Noriaki Matsushima. 2015. Should Firms Employ Personalized Pricing? Journal of Economics & Management Strategy 24(4), 887-903.
製品差別化と価格差別(価格戦略)の関係を考慮して、技術投資の誘因について分析しました。英国のTescoをはじめとする欧州における幾つかの大型小売店では、個別消費者ごとの価格差別戦略を採用していて、この実例が研究の動機づけになっています。価格差別戦略を採用するか否か判断する際、営業効率性改善努力(ある種の技術投資)の問題が影響することを明らかにしました。品質や費用の面で優位性を持っている企業が価格差別戦略を採用する傾向にあり、それらの面で劣る企業は競争を緩和するために価格差別戦略を回避する傾向にあることを明らかにしました。これは、英国においてTescoと競合する小売店であるAsdaが価格差別戦略を放棄したことの説明理論として価値がある成果だと思います。
Toshihiro Matsumra and Noriaki Matsushima. 2015. Should Firms Employ Personalized Pricing? Journal of Economics & Management Strategy 24(4), 887-903.
製品差別化と価格差別(価格戦略)の関係を考慮して、技術投資の誘因について分析しました。英国のTescoをはじめとする欧州における幾つかの大型小売店では、個別消費者ごとの価格差別戦略を採用していて、この実例が研究の動機づけになっています。価格差別戦略を採用するか否か判断する際、営業効率性改善努力(ある種の技術投資)の問題が影響することを明らかにしました。品質や費用の面で優位性を持っている企業が価格差別戦略を採用する傾向にあり、それらの面で劣る企業は競争を緩和するために価格差別戦略を回避する傾向にあることを明らかにしました。これは、英国においてTescoと競合する小売店であるAsdaが価格差別戦略を放棄したことの説明理論として価値がある成果だと思います。
PR