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論文が査読誌への公刊が決まるごとに、日本語で紹介文を書きます。
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Journal of Economicsという雑誌に公刊されることになった論文を紹介します。

"Location equilibrium with asymmetric firms: the role of licensing" Toshihiro Matsumura, Noriaki Matsushima, Giorgos Stamatopoulos, forthcoming in Journal of Economics.

ほぼ同様の事をやっている事が判明したため、クレタ大学の方と一緒に作業する事になりました。メールを通じてですが、Stamatopoulosさんと一緒に作業をしましたが、メールへの反応が素早い事が印象に残っています。

Hotelling modelにおいて、企業の間に費用の非対称性が存在する場合、その程度が大きいと均衡が存在しない事が知られています(Ziss (1993, RSUE))。これに対して、混合戦略を求めた論文がありますが(Matsumura and Matsushima (2009, ARS))、この論文では、技術の優位性を持っている企業が競合相手に対してライセンスした場合に何が起こるか議論しています。この設定において、ライセンスをすると、相手の生産が増えてその増加によってライセンス料収入を得る事と、自分自身が生産量を増やして直接利益を得る事は、利益を得るという点で同じになります。この事によって、技術の優位性を生かして価格競争を挑むのではなく、ライセンスをした上でライセンス料をあてにした緩い価格競争をした方が得になります。この事を考慮すると、技術の優位性にある企業は、価格競争を有利にするために相手と同じような製品を作って独り勝ちするのではなく、ライセンスをして緩い競争をした方が得になります。その緩い競争を確保するためには、通常の設定で示されている通り(d'Aspremont et al. (1979, EMA))、最大差別化をした方が良くなります。また、この結果は、費用格差が立地前には分からない状況(不確実性のある技術投資をした下での立地選択をする状況)でも同じ事になりますので、最近出された不確実性のある技術投資のよって最小の差別化が実現する結果(Cristou and Vettas (2005, MSS), Gerlach et al (2005, JIndE))も覆る事になります。

紆余曲折した結果、何とか公刊できたのは良かったと思いますが、もう少し早く決まっても良かったと思っています。
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